Localは、WordPressを自分のパソコン内で動かせる無料のローカル開発ツールです。Webサーバー、PHP、データベースを個別に設定しなくても、画面の案内に沿ってテストサイトを作れます。
本番サイトへ変更を反映する前の確認、テーマやプラグインの開発、WordPressの練習に便利です。この記事では、Windows・MacでLocalを導入し、新しいWordPressサイトを作る手順を説明します。
Localでできること
- WordPressのテストサイトをパソコン内に作る
- テーマやプラグインを本番公開前に確認する
- PHPやWebサーバーの構成をサイトごとに管理する
- 既存サイトのバックアップを取り込んで検証する
- サイト一式をZIP形式で書き出してバックアップする
通常のローカル作業だけならLocalアカウントは必須ではありません。Live Linksやクラウドバックアップなど、オンライン機能を使う場合にログインが必要です。
インストール前の確認
公式案内では、Windows 10(64ビット)またはWindows 11、MacはmacOS Monterey 12以降が現行版の対象です。目安として4GB以上のメモリと、アプリおよび数サイト分で1.5GB以上の空き容量が必要です。画像が多いサイトを取り込む場合は、さらに余裕を確保してください。
会社や学校の管理端末では、ファイアウォールやセキュリティ設定によってインストールやhostsファイルの変更が制限されることがあります。
Localをインストールする
- Local公式のリリースページを開きます。
- WindowsまたはMacなど、使用中のOSに合う最新版をダウンロードします。
- Windowsはダウンロードしたインストーラーを実行し、画面の案内に従います。
- MacはDMGファイルを開き、LocalをApplicationsフォルダーへ移動します。
- Localを起動します。OSから通信や設定変更の許可を求められた場合は、内容を確認して許可します。
非公式サイトからインストーラーを入手せず、配布元がLocalの公式サイトであることを確認してください。
新しいWordPressサイトを作る
- Localを起動し、画面左下の「+」を選びます。
- 「Create a new site」を選択して次へ進みます。
- サイト名を入力します。必要なら「Advanced options」でローカルドメインや保存先を変更します。
- 環境は、特別な理由がなければ「Preferred」を選びます。
- WordPress管理者のユーザー名、パスワード、メールアドレスを入力します。
- 言語を日本語にする場合は、詳細設定で「Japanese」を選びます。
- 「Add Site」を選び、サイト作成が終わるまで待ちます。
作成中にOSのパスワードや管理者権限を求められることがあります。LocalがローカルドメインやSSL証明書を設定するための確認です。
作成したサイトを開く
- Start site/Stop site:ローカルサイトを起動・停止する
- Open site:サイトの公開側をブラウザで開く
- WP Admin:WordPress管理画面を開く
- Site shell:サイト専用のコマンド操作画面を開く
- Database:データベース管理画面を開く
ブラウザに証明書の警告が出る場合は、Localの「Trust」を使ってローカルSSL証明書を信頼させます。これは自分のパソコン内のテストサイトに対する設定です。
本番サイトをLocalへ取り込む
LocalはZIPファイルから既存サイトを取り込めます。公式手順では、ZIP内に少なくとも次の2つが必要です。
wp-contentフォルダー- データベースを書き出したSQLファイル
- 本番サイトのファイルとデータベースをバックアップします。
- 必要なデータを含むZIPファイルをLocalの画面へドラッグするか、メニューから「Import」を選びます。
- サイト名、ドメイン、保存先を確認して取り込みます。
- 管理画面へログインし、ページ表示・画像・リンク・フォームを確認します。
取り込んだサイトから本番宛てのメールや外部サービスへの処理が実行されないよう注意してください。個人情報を含むデータベースを使う場合は、保存場所と取り扱いにも配慮が必要です。
ローカルサイトをバックアップする
- 対象サイトを起動します。
- サイト名を右クリックするか「…」メニューを開きます。
- 「Export」を選び、保存先を指定します。
- 作成されたZIPファイルを、パソコンとは別の保存先にもバックアップします。
エクスポートしたZIPには、データベースとwp-contentが含まれます。Localへドラッグすれば再度取り込めます。
よくあるトラブル
サイトが起動しない
Localとパソコンを再起動し、同じポートを使う別のWebサーバーや開発ツールが動いていないか確認します。サイトごとのログも手掛かりになります。
Windowsでサイトを開けない
Windows DefenderファイアウォールでLocalの通信が許可されているか確認します。Localはローカルドメインを管理するためhostsファイルへアクセスするので、設定変更の許可が必要になる場合があります。
同じドメイン名を使えない
同名サイトがLocal内に残っていないか確認し、不要ならLocalの画面から削除します。内部のJSONファイルやサイトフォルダーを直接消すと、登録情報と実ファイルが食い違う可能性があります。先にExportでバックアップし、画面上の操作で整理してください。
スマートフォンでも確認したい
一時的に外部から確認する用途にはLocalのLive Linksを利用できます。Localアカウントへのログインが必要で、共有中はURLを知る相手がアクセスできるため、確認後は停止してください。
Local CLIを使う方法
Local 10.2以降には、サイトの起動・停止やWP-CLI操作を行えるLocal CLIがあります。Preferencesの「Advanced」で有効化して使います。初めてLocalを使う場合は、まず画面操作に慣れてから利用すれば十分です。
まとめ
Localを使うと、Webサーバーやデータベースを個別に構築せずWordPressのテスト環境を用意できます。本番サイトを変更する前に、Localで更新・表示・フォーム送信などを確認すると安全です。ローカル環境も故障や誤操作で失われる可能性があるため、定期的にExportしてバックアップしましょう。
